メディア関連のマーケティング会社SevenOne Mediaが14日公表したドイツのメディア利用動向に関する最新調査報告書で、テレビとインターネットを並行して利用する14~49歳(以下:49歳以下)のユーザーが59%に上り、10年前に比べほぼ3倍に拡大したことが分かった。並行利用の頻度も上昇。「頻繁に利用」は全体の32%に上り、並行利用ユーザーの54%を占めた。
\並行して利用するサービスやコンテンツを質問したところ、「放送中の番組でみた内容に関する情報検索」が最も多く、49歳以下で47%、50歳以上で34%に上った。2位以下は「放送中の番組で見た製品に関する情報検索」「テレビコマーシャルで見た製品の検索」「番組についてフォーラムやソーシャルメディアにコメントを書き込む」の順で続いた。これらのサービス/コンテンツのうち少なくとも1つを利用しているユーザーは49歳以下で69%、50歳以上でも51%に上った。
\『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、ネットとテレビを並行利用するユーザーが増えていることを受け、放送局もこれに対応した番組やサービスを投入し、マーケティングに活かそうと取り組んでいる。民放大手のProSiebenは昨年10月、「視聴者のつなぎとめに向けたソーシャルTV活用」戦略を導入。視聴者が電話回線、タブレットPC、固定インターネット回線などを通して放送中の番組に対してリアルタイムでコメントしたり、追加情報や画像を閲覧できるようにした。また、歌謡オーディション番組「The Voice of Germany」では、番組放映中にネットを通して出場者への投票ができるプラットフォームを開設した。同番組の関係者によると、秋シーズン中に同プラットフォームを通して番組に参加したユーザーは4万5,000人に上ったという。
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