フィンランドの製紙大手UPM(ヘルシンキ)は17日、欧州の製紙能力を58万トン削減すると発表した。電子メディア利用拡大のしわ寄せでプリントメディアの需要が減少しているところに、欧州経済の低迷が追い打ちをかけているため。同社は今月上旬にも28万トンの生産能力引き下げを打ち出しており、今年は計86万トン分の能力を圧縮することになる。
\今回の生産能力削減の対象となるのはフィンランドのラウマ工場と独エトリンゲン工場、仏ドセル工場の3カ所で、ドセル工場は放出する方針。従業員を計860人整理する。これらの措置により年間コストを9,000万ユーロ引き下げる計画だ。需要は特にグラビア、カタログ、広告向けの製品で落ち込んでいる。
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