電機大手のSiemens(ミュンヘン)が水処理事業の売却に向けて動き出したもようだ。ロイター通信が消息筋の情報として28日報じたもので、すでに投資銀行Goldman Sachsに売却先の模索を委託したという。両社はコメントを控えている。
\Siemensは2004年、米水処理大手US Filterを買収して同事業に本格参入した。当初は世界各地の水道事業者向け事業を拡大できると期待していたが、市場の開拓は進まず、利益率は低迷。他の事業との相乗効果もないため、売却に踏み切るもようだ。
\売却先候補としては競合の米Xylem、Pentairや、栗田工業、日立、丸紅、Hyflux(シンガポール)、投資会社KKR、Permira、Bainの名が挙がっている。
\Siemensは収益力強化に向けて事業を大幅に整理する方針で、ソーラー事業と手荷物処理・郵便小包仕分けシステム事業についてはすでに放出の意向を表明した。ロイター通信によると、セキュリティ技術、ビルテクノロジー事業も売却する可能性があり、セキュリティ技術事業については投資銀行Rothschildに売却先の模索を委託したという。
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