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2013/1/30

企業情報

Novartis AG―12年の決算は減収増益―

この記事の要約

スイスの製薬大手Novartis(バーゼル)が23日発表した2012年通期決算の売上高は566億7,300万ドルとなり、前年比で3%減少した。主力製品である高血圧治療薬「Diovan」の特許切れやコンシューマーヘルス部門 […]

スイスの製薬大手Novartis(バーゼル)が23日発表した2012年通期決算の売上高は566億7,300万ドルとなり、前年比で3%減少した。主力製品である高血圧治療薬「Diovan」の特許切れやコンシューマーヘルス部門(OTCと動物薬)の不振が影響した。

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本業のもうけを示す営業利益は115億1,100万ドルで5%増加した。主力の特許薬部門と眼科治療薬部門Alconが好調で全体をけん引。純利益も4%増の96億1,800万ドルへと拡大した。

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コンシューマーヘルス部門の売上高は19%減の37億3,500万ドルへと大きく落ち込んだ。品質問題に伴う米国工場の閉鎖が響いた格好で、営業利益は93%減少した。

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ジェネリック医薬品部門Sandozも不振で、売上高は8%減が87億200万ドルに後退。営業利益は開発費用などがかさんだこともあり23%減の10億9,100万ドルへと大きく落ち込んだ。

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特許薬部門は売上高が1%減の321億5,300万ドルに後退したものの、営業利益は16%増の95億90800万ドルと2ケタ台の伸びを記録した。

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眼科治療薬部門の売上高は前年比3%増の102億2,500万ドルだった。加齢黄斑変性治療薬「Lucentis」の販売が好調だった。営業増益幅は6%に上る。

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13年の業績については為替変動の影響を除いた実質ベースの売上高で前年並みを見込む。一方、14年と15年に関しては年商10億ドル超のいわゆる「ブロックバスター製品」が増えるため、一桁半ばの増収を予想している。

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