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2013/1/30

経済産業情報

EU各国のEVスタンド数目標を欧州委が設定

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、電気自動車(EV)をはじめとする代替燃料車の普及に向けて充電・燃料供給スタンドを域内にくまなく整備するべきだとする提言を発表した。車両価格の高さや充電スタンド不足から消費者がEV購入 […]

欧州連合(EU)の欧州委員会は24日、電気自動車(EV)をはじめとする代替燃料車の普及に向けて充電・燃料供給スタンドを域内にくまなく整備するべきだとする提言を発表した。車両価格の高さや充電スタンド不足から消費者がEV購入に消極的になる結果、販売台数とスタンド数が増えず価格も下がらないという悪循環を断つ必要があるとして、国ごとにスタンド設置数の目標を設定。また、ドライバーが国境を越えても充電できるよう、域内で規格を統一する必要があるとしている。

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欧州委の提案によると、ドイツは2020年までに11年比で約75倍の15万カ所、イタリアは同92倍の12万5,000カ所、フランスでは60倍の9万7,000カ所、英国は173倍の12万2,000カ所のEV充電スタンド設置が求められている(個人用など私有スタンドは除く)。11年時点で1カ所もスタンドのないキプロスやリトアニア、スウェーデンなども数値目標が定められている。

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充電装置のプラグについては、ドイツで採用されているType2を欧州共通規格の有力候補に挙げた。ただ、充電スタンドの外観については具体的な方向性を示していない。

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ドイツでは電力大手のRWEがガソリン給油機に似たデザインの充電スタンドを開発した。また、デュッセルドルフの自治体系電力会社が街灯を充電スタンドとして使用するなど、様々なデザインが登場している。EUの共通規格として採用されれば大きな利益が見込めるため、電力会社間の競争に火がつきそうだ。

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