鉄鋼系複合企業の独Thyssenkrupp(エッセン)は8日、欧州鉄鋼部門(Steel Europa)の事業再編計画を発表した。市場環境の悪化を受けた措置で、グループ全体の再編計画「impact」の一環として実施。一部事業・資産の売却と人員削減を行い、2015年9月期までにコストを5億ユーロ圧縮する意向だ。
\欧州鉄鋼部門の従業員数は2万7,600人。同社はそのうちの2,000人強を人員整理で、1,800人を事業売却でそれぞれ削減する。
\欧州鉄鋼業界は原料・エネルギー価格の上昇や鉄鋼需要の減少、景気の先行き不透明感などに直面しており、最大手ArcelorMittalでは、12年12月期の最終損益が37億2,000万ドルの赤字となり、前期の黒字(23億ドル)から大幅に悪化。Thyssenkruppの欧州鉄鋼部門でも資本コストをカバーできていないという。
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