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2013/2/13

企業情報

Daimler AG―営業減益に、投資拡大響く―

この記事の要約

高級車大手の独Daimler(シュツットガルト)が7日発表した2012年12月期決算の営業利益(EBITベース)は前期比2%減の86億1,500万ユーロへと縮小した。競合Audi、BMWの追撃に向けて研究開発費や新モデル […]

高級車大手の独Daimler(シュツットガルト)が7日発表した2012年12月期決算の営業利益(EBITベース)は前期比2%減の86億1,500万ユーロへと縮小した。競合Audi、BMWの追撃に向けて研究開発費や新モデル・工場投資を増やしたことが影響。売上高が7%増の1,142億9,700万ユーロに拡大したにも関わらず、減益となった。航空宇宙大手EADSの株式7.5%を売却した効果で最終利益は8%増の64億9,500万ユーロに拡大した。

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同社は需要が拡大しているコンパクト・オフロード車の分野でモデルを販売しておらず、「Q3」を持つAudi、「X1」を持つBMWに後れを取っている。また、工場の生産性が低いほか、中国での販売効率が悪いなどの問題も持っている。

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経営陣はこれらの問題の解決に向けて昨年、当初予定していなかった巨額投資を決定。資金を捻出するために総額30億ユーロのコスト削減プログラムを開始した。コンパクト・オフロード車については年末までに発売する計画を決算発表で明らかにした。

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同社によると、こうした経営努力の成果が決算にはっきりと反映されるのは14年12月期からで、13年12月期の営業利益は最善でも12年12月期の水準にとどまる見通し。乗用車部門が足を引っ張るという。

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