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2013/2/20

経済産業情報

燃料価格下落でガス暖房需要が拡大、シェール革命は追い風に

この記事の要約

ガス暖房設備の需要がドイツで拡大している。天然ガスの価格が下落しているためで、復水式ガスボイラーの2012年の販売台数は前年比8%増の38万4,000台に拡大。増加幅は暖房設備全体の3%を大きく上回った。業界団体BDHの […]

ガス暖房設備の需要がドイツで拡大している。天然ガスの価格が下落しているためで、復水式ガスボイラーの2012年の販売台数は前年比8%増の38万4,000台に拡大。増加幅は暖房設備全体の3%を大きく上回った。業界団体BDHのデータをもとに18日付『ヴェルト』紙が報じた。(表・グラフ参照)

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復水式石油ボイラーの販売台数は15%減の4万7,000台に後退、低温石油ボイラーは同19%減の2万3,500台に落ち込んだ。太陽熱発電設備の敷設面積も9%減の115万平方メートルと振るわない。

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天然ガスの価格が下落しているのは、タンカーで欧州に輸入される液化ガスの量が増えているためだ。米国で起きたシェールガス革命も追い風となっており、ロシア産の割高な天然ガスへの依存度は今後、一段と下がると予想される。BDHによると、1キロワット時のエネルギー生産に要する天然ガスのコストは昨年7セントとなり、初めて石油(同8.5セント)を下回った。

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