ドイツ鉄道(DB)が鉄道車両メーカーのボンバルディアを相手取った裁判を2件起こしたことが、14日付『南ドイツ新聞』の報道で分かった。調達したボンバルディア製車両でトラブルが相次ぎ巨額の損失を被っているため、損害賠償を求める意向だ。DBは訴訟内容を伏せているものの、提訴した事実については認めた。
\ベルリン地方裁判所とミュンヘン地方裁判所に訴状を提出した。ベルリン地裁の訴訟ではボンバルディアから計200編成強を調達した近距離列車(通称Regio-Swinger)が対象。車体傾斜技術と車軸で頻繁にトラブルが起きている。損害賠償の支払いを求めて交渉してきたが、合意のメドが立たないため提訴した。1億6,000万ユーロの支払いを要求している。
\ミュンヘンの訴訟の対象となっているのは近距離列車と都市鉄道(Sバーン)で利用している車両。ブレーキに問題があり、連邦鉄道庁から速度制限と点検頻度の引き上げを命じられた。このため同車両が投入されているミュンヘン地区では運行の遅れが日常的に発生している。ミュンヘン地裁の裁判では損賠を請求せず、将来の損賠請求に必要な証拠の確保を目指している。
\ボンバルディア製の列車ではこれら2件以外にも問題が起きており、DBは損賠訴訟の準備を進めているもようだ。
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