欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2013/2/20

経済産業情報

ドイツの兵器輸出、第三国向け増える

この記事の要約

深刻な財政危機を受けて欧州連合(EU)加盟国の多くが軍事予算を削減するなか、ドイツの軍需産業がEUや北大西洋条約機構(NATO)加盟国以外の国(第三国)への輸出を増やしている。ドイツ連邦経済技術省(BMWi)がこのほど発 […]

深刻な財政危機を受けて欧州連合(EU)加盟国の多くが軍事予算を削減するなか、ドイツの軍需産業がEUや北大西洋条約機構(NATO)加盟国以外の国(第三国)への輸出を増やしている。ドイツ連邦経済技術省(BMWi)がこのほど発表した軍事輸出に関する報告書によると、民間企業が第三国向けに輸出した額は2011年に計8億4,280万ユーロとなり、前年のほぼ2倍に拡大。一方、EU、NATOおよびNATOに準じる国向けは4分の1の4億300万ユーロに落ち込んだ。

\

11年の政府(外国駐留の連邦軍向け)と民間企業を合わせた輸出先のトップはブルネイの3億4,100万ユーロ(10年:56万5,000ユーロ)で、2位はシンガポールの2億1,000万ユーロ(同1億7,000万ユーロ)、3位はイラクの1億5,900万ユーロ(2,760万ユーロ)だった。

\

一方、EU加盟国向けでは重債務国のポルトガルが10年の8億1,200万ユーロから17万5,000ユーロへと激減。ギリシャは50分の1以下の710万ユーロ、スロバキアも100分の1以下の400万ユーロに落ち込んだ。前年より額が増えたのはイタリア(2.6倍の2,430万ユーロ)、ポーランド(32倍の420万ユーロ)など数カ国に過ぎなかった。

\