連邦(国)と州、市町村、社会保険機関を合わせたドイツ全体の財政収支が昨年41億ユーロの黒字となったことが、連邦統計局が22日に発表したデータで分かった。黒字は5年ぶりで、1990年のドイツ統一以降では3度目。景気の安定を背景に税収・社会保険料収入が拡大していることが大きい。財政黒字の対国内総生産(GDP)比率は0.2%に達した。
\部門別では社会保険機関の財政が最も良好で、黒字幅は170億ユーロに達した。黒字は3年連続。雇用情勢の安定と賃金の上昇を受けて保険料収入が増加している。
\市町村も61億ユーロの黒字を計上した。税収拡大のほか、自治体が財政再建に取り組み歳出を抑制していることが背景にあり、棚上げになっている投資の総額は推定1,000億ユーロに上る。
\連邦と州はそれぞれ122億ユーロ、68億ユーロの赤字となった。ただ、赤字幅は前年の各267億ユーロ、113億ユーロから大きく縮小しており、財政が健全化の方向に向かっていることがうかがわれる。
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