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2013/2/27

経済産業情報

企業の37%がクラウド利用、パブリッククラウドへは警戒心強く

この記事の要約

クラウドコンピューティングの企業普及率が昨年ドイツで37%に達し、前年の28%から9ポイント増えたことが、独情報通信業界連盟(Bitkom)とコンサルティング大手KPMGの委託を受けて調査会社PACが実施したアンケート調 […]

クラウドコンピューティングの企業普及率が昨年ドイツで37%に達し、前年の28%から9ポイント増えたことが、独情報通信業界連盟(Bitkom)とコンサルティング大手KPMGの委託を受けて調査会社PACが実施したアンケート調査で分かった。「導入を計画・検討中」の企業も22%から29%に増えており、利用のすそ野は今後さらに広がりそうだ。

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クラウド利用率は大企業ほど高く、従業員数2,000人以上の企業では65%に達した。同100~1,999人は45%で、100人未満は26%にとどまった。

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業界別でみると、情報通信技術(ICT)が65%で最も高く、これに運輸・物流(同44%)、化学・製薬(42%)が続いた。小売は28%で、自動車も27%と低かった。

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クラウドの種類別では、企業が自らシステムを構築して利用するプライベートクラウドがアンケート対象企業全体の34%を占め、外部企業のサービスであるパブリッククラウドの同10%を大きく上回った。パブリッククラウドの利用率が低いのはデータ喪失やノウハウ流出、問題が起きた時の法的な責任問題が不明確なことへの懸念が強いためだ。KPMGの関係者はこうした懸念を取り除くことが需要を底上げするうえで重要だとの見方を示した。

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