スイスの製薬大手ノバルティス(バーゼル)は26日、インフルエンザワクチン事業を豪同業CSLに売却すると発表した。事業再編計画の一環。取引金額は2億7,500万ドルで、ノバルティスは約11億ドルの評価損を計上する。来年下半期の売却手続き終了を見込む。
ノバルティスは昨年11月、ワクチン、診断薬、一般医薬品(OTC)、動物薬事業から撤退し、経営資源を特許薬、後発医薬品(サンド)、眼科治療薬(アルコン)の3分野に絞り込む方針を打ち出した。ワクチン事業については英グラクソ・スミスクライン(GSK)に売却することを4月に取り決めたものの、インフルエンザワクチン事業は同取引の対象外だったため、売却先を模索していた。
CSLは今回の取引が完了すると、世界2位のインフルエンザワクチン事業者となる。