スイス製薬大手のノバルティス(バーゼル)が27日発表した2015年7-9月期(第3四半期)決算の純利益は18億1,200万ドルとなり、前年同期から42%減少した。販売が低迷したほか、訴訟絡みの引当金が収益を圧迫した。
売上高は6%減の122億6,500万ドル。眼科薬部門アルコンの販売が不振だったほか、ドル高で収益が目減りした。為替変動の影響を除く定率為替ベースでは6%の増収だった。
ノバルティスは米国で2つの医薬品の販売を増やすため、医師にリベートを払って同医薬品を優先的に処方するよう促した問題で、米司法省から提訴され、3億9,000万ドルの和解金を支払うことで合意した。純利益は同案件の引当金計上や、前年同期に株式売却による特別利益を計上した反動もあって急減した。定率為替ベースでは、減益率が28%に縮小する。