ドイツ銀行―中国の華夏銀行から資本撤退―

ドイツ銀行(フランクフルト)は12月28日、中国・華夏銀行の株式19.99%を現地の損保大手PICC中国人民財産保険に売却することで合意したと発表した。売却益は簿価(30億ユーロ)を上回る32億~37億ユーロとなる見通しで、ドイツ銀は帳簿上の利益として2億~7億ユーロを確保することになる。

ドイツ銀は2006年、中国事業を強化する目的で華夏銀に資本参加。その後、出資比率を20%弱まで引き上げていった。だが、資本参加が現地事業の強化につながらないうえ、財務力を強化する必要もあることから、保有株の売却方針へと転換した。

これに伴い、従来は戦略出資と位置づけてきた同保有株を単純な出資へと改めたため、2015年7-9月期(第3四半期)決算で評価額を従来の36億ユーロから30億ユーロに引き下げた経緯がある。

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