スイスの製薬大手ノバルティス(バーゼル)は1月27日の決算発表で、業績不振の眼科部門アルコンを再編することを明らかにした。眼科薬事業を特許薬、後発医薬品部門へと移管し、アルコンの経営資源を眼内レンズとコンタクトレンズに集約。また、同部門の投資額を増やして競争力を強化する。今年はアルコンの投資額を従来計画よりも約2億ドル拡大する考えだ。
ノバルティスの2015年12月期の純利益(継続事業ベース)は前期比34%減の70億2,800万ドルと大幅に落ち込んだ。アルコンの業績不振のほか、決算通貨である米ドルの交換レート上昇が響いた格好。為替の影響を除いたベースでは減益幅が18%だった。
売上高(同)は494億1,400万ドルで、5%減少した。為替の影響を除くと5%の増収。営業利益(同)は19%減の89億7,700万ドルで、売上高営業利益率は前期の21.3%から18.2%へと低下した。
ノバルティスは英グラクソ・スミスクライン(GSK)との大規模な事業交換や米イーライリリーへの動物薬事業譲渡により、昨年から事業内容が大きく変わった。