ドイツ連邦経済省が5日発表した2015年12月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.7%減となり、3カ月ぶりに落ち込んだ。ユーロ圏が6.9%減少し、足を強く引っ張った格好。国内も2.5%減と振るわなかった。ユーロ圏外は5.5%増加し、4カ月連続で拡大した。大型受注の影響を除いたベースでは新規受注が0.2%増えた。
部門別では中間財の減少幅が最も大きく、2.0%に達した。ユーロ圏が9.5%減少、国内も3.3%低下した。ユーロ圏外は8.4%増と大幅に伸びた。
投資財もユーロ圏(6.9%減)と国内(2.0%減)の不振が響いて0.5%後退した。ユーロ圏外は4.0%伸びた。
消費財は4.3%増加した。ユーロ圏外が11.1%増えて全体をけん引。ユーロ圏と国内もそれぞれ3.9%、0.1%増えた。
10-12月期(第4四半期)の新規受注は前期比で実質1.0%増加した。消費財が4.7%、中間財が2.3%拡大。投資財も国内が1.1%、国外が1.0%の幅で伸びた。経済省はユーロ圏外からの需要が増えた効果で第4四半期は受注が回復したとしたうえで、製造業の先行き見通しはこのところやや曇っていると指摘。業界の景気回復は緩やかなものにとどまるとの見方を示した。