ミュンヘン再保険―低金利など響く―

再保険世界最大手のミュンヘン再保険が4日発表した2015年12月期連結決算の純利益は31億ユーロとなり、前年比で3%減少した。低金利の影響で投資益が前期の80億ユーロから75億ユーロに減少したほか、無形資産の評価損や元受、ヘルスケア部門の特別費計上が響いた。営業利益は48億ユーロで、前期を20%上回った。

再保険部門の営業利益は24%増の41億ユーロと大きく拡大した。大災害に伴うコストは10億ユーロで、前期の12億ユーロから減少した。自然災害のコストが前期の5億3,800万ユーロから1億4,900万ユーロへと大幅に縮小したことが大きい。人災コストは6億2,500万ユーロから8億9,700万ユーロに増加した。

自然災害のコストではチリ北部の豪雨が最も大きく、4,700万ユーロに上った。これに僅差でチリ地震(4,500万ユーロ)が続く。

人災では天津港爆発事故が1億7,500万ユーロで最多。2位はブラジルのダム崩壊事故(1億5,600万ユーロ)だった。

元受部門エルゴの営業利益は横ばいの6億ユーロで、ヘルスケア部門の同利益も前期と同水準の1億ユーロにとどまった。

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