独電気電子工業会(ZVEI)が10日発表した独業界の2015年の売上高(サービスを含む)は1,780億ユーロ(暫定値)となり、前年比で3.7%増加した。物価調整後の実質生産高が0.9%増と小幅な伸びにとどまっていることから、サービス部門が業界のけん引車となっていることがうかがわれる。
売上高を地域別でみると、ユーロ圏(ドイツを除く)が12.0%増の343億ユーロと特に好調で全体をけん引。ユーロ圏外も4.9%増の572億ユーロへと拡大した。国内は0.1%減の865億ユーロと振るわなかった。
新規受注は6.7%増加した。大型受注が多かったことがプラスに働いた。地域別ではユーロ圏とユーロ圏外がそれぞれ9.4%増、10.6%増と好調で、国内も2.7%伸びた。
16年は実質生産高で1%増、売上高で2%増の1,820億ユーロを見込む。
15年12月の業界売上高は159億ユーロで、前年同月を3.3%上回った。ユーロ圏が21.3%増の30億ユーロと大幅に拡大。ユーロ圏外は0.6%増の51億ユーロで、国内は1.1%減の78億ユーロに後退した。実質生産高は2.0%増だった。
12月の新規受注高は前年同月比で7.4%増加した。地域別の内訳はユーロ圏外が10.1%増、国内が7.0%増、ユーロ圏が3.5%増だった。
業界企業を対象に実施した1月のアンケート調査では今後3カ月間の生産高を「拡大する」との回答が21%に達し、「縮小する」の3%を大幅に上回った。景況感では現状判断が悪化したものの、今後6カ月の見通しは改善した。