米集団訴訟で人工透析のFMCが和解、2.5億ドル支払いへ

人工透析大手の独フレゼニウス・メディカル・ケア(FMC)は17日、同社製透析液をめぐる米国の集団訴訟で原告側と和解合意したと発表した。原告の97%以上が7月までに同意すれば、同社は8月に総額2億5,000万ドルを支払う。

原告弁護団は2012年、FMCが同社製透析液「グラヌフロ(GranuFlo)」と「ナチュラライト(NaturaLyte)」の副作用について説明義務を怠ったとしてボストンで集団訴訟を起こした。FMCは当初、批判は当たらないとしていたものの、両製品の投与量を誤ると心肺停止の恐れがあるとする研究報告が出たこともあり、和解に応じたもようだ。

同社はプレスリリースで、処方箋に従った投与量であれば両製品は安全で有効だと強調。今後も米国販売を続ける意向を示した。

今回の和解金のうち2億2,000万ドルは保険金で賄う予定。不足額3,000万ドルと和解関連費用の計上に伴い、2015年12月期の税引き前利益は6,000万ドル押し下げられる。

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