飲料用缶メーカーの業界団体であるBCMEは17日、ドイツの缶飲料販売数が昨年は再び20億本を突破したと発表した。同国の缶飲料販売数は使い捨て容器を用いた飲料に1本25セントのデポジットが課されるようになった2003年に激減したものの、06年から増加傾向が続いている。
ドイツではリターナブル容器飲料の販売減少に歯止めをかける目的で使い捨て容器飲料へのデポジット課金が始まった。これを受け、02年の缶飲料の販売は前年の75億本から急減したものの、使い捨て容器の全国統一回収システムが06年5月にスタートすると回復。07年に3億8,000万本、11年は10億本強まで増加した。
専門家によると、缶飲料復活の背景には◇増加傾向にある単身世帯にとって缶飲料はサイズが手頃◇缶飲料は小売店にとって利幅が大きいケースが多い――といった事情がある。
環境保護団体は飲料缶の素材であるアルミニウムの製造には大量のエネルギーが投入されると指摘。缶飲料の販売増は環境保護に反すると批判した。