KTGアグラール―中国でネット販売、中・高所得層に照準―

独農業大手のKTGアグラール(ハンブルク)は4日、中国のインターネット通販市場に参入すると発表した。中国では相次ぐ食品スキャンダルを背景に食の安全を求める消費者が中・高所得層を中心に増えており、同社は「ドイツ製」を売り物に需要を掘り起こしていく考えだ。

KTGアグラールは北ドイツやバルト諸国で農場を運営、農産物を加工して販売している。同社は中国のネット通販大手アリババ、京東商城(JD.com)を通して自社製品を販売する考えで、まずは「ビオツェントラーレ」「ディ・ラントヴィルテ」ブランドのシリアル製品、食用油を投入する。昨年は上海に事務所を開設しており、自社の独自販売網も構築していく方針だ。

中国の食品ネット通販市場は成長基調にあり、昨年は規模が410億ドルに達した。2020年には1,780億ドルへと拡大するとの予測もある。