クーカ―スイスログ買収が奏功、売上42%増に―

産業ロボット大手の独クーカ(アウグスブルク)が3月22日発表した2015年12月期決算の売上高は前期比41.5%増の28億3,890万ユーロと大幅に拡大し、過去最高を更新した。ロボット、オートメーション機器の需要が世界的に旺盛なほか、同業スイスログの買収で水準が大幅に押し上げられた格好。スイスログを除いたベースでは売上成長率が11.9%だった。

営業利益(EBIT)は4.4%減の1億3,560万ユーロへと後退した。スイスログの統合コストが響いた格好で、売上高営業利益率は前期の6.8%から4.6%へと低下した。同コストを除いたベースでは同利益率が6.6%だった。税引き後利益は8,630万ユーロで、26.7%増加した。

クーカは自動車産業への依存度を引き下げる目的でスイスログを買収した。15年12月期は非自動車産業向け事業の売上高が自動車産業向け事業を初めて上回っており、同買収の狙いは実現した格好だ。

16年12月期は売上高で30億ユーロ以上を見込む。デジタル化の推進に向けて投資を拡大することから、売上高営業利益率(スイスログ統合コストを除いたベース)は5.5%に低下する見通し。

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