電気駆動車用充電スタンドの管理サービスを手がける墺スタートアップ企業エニオ(Enio、ウィーン)が年内にも新しいサービスを立ち上げる考えだ。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し同社の共同経営者が明らかにしたもので、充電スタンドの普及に弾みを付けたいとしている。
同社は2013年10月、フリッツ・フォーゲル、フランツ・ショドル共同社長が立ち上げた。充電スタンド網の構築、管理および決済サービスを手がけており、従業員数は13人。昨年は100万ユーロを売り上げた。電気駆動車の運転手は同社のホームページで自分のニーズに見合った充電スタンドを見つけて予約できる。
同社が管理する充電スタンドは欧州に計2,300カ所あり、そのうち1,800カ所を北欧、500カ所をドイツ語圏が占める。
今年はプライベートな充電スタンドを他者が有料で利用できるサービス「ユーチャージ」を開始する予定。同社はマーケティングと決済を引き受け、収入を確保する。ユーチャージでは充電スタンドの投資額を小規模に抑制できるため、同社は欧州の充電スタンド網拡充につながると見込んでいる。特に電気駆動車の大きな潜在市場であるドイツに期待をかける。
同サービスの実施に向けてエニオは現在、クラウドファンディング(インターネット上で事業アイデアをプレゼンテーションし賛同者から資金を調達すること)を実施中。調達予定額の上限は50万ユーロで、すでに最低目標額(10万ユーロ)を超える11万8,165ユーロを確保した。