市場調査大手GfKが4月27日発表したドイツ消費者景況感指数の5月向け予測値は9.7となり、4月の確定値(9.4)から0.3ポイント上昇した。同指数の改善は2カ月ぶり。ここ数カ月は緩やかな上昇と低下を繰り返している。数値自体は極めて高い水準を保っており、景況感に陰りは出ていない。
景気の見通しに関する4月の指数(5月向け予測値の算出基準の1つ)は6.3となり、前月(3月)の0.5から5.8ポイント上昇した。GfKは「消費者はドイツ経済が緩やかながら今後再び勢いを増すと考えているようだ」との見方を示した。
所得の見通しに関する4月の指数も前月の50.5から57.5へと7ポイント上昇した。景気見通しの好転のほか、幅広い業界で行われている春闘への期待や公的年金の大幅引き上げ決定がプラスに働いた格好だ。
こうした状況を背景に、高額商品の購入意欲に関する4月の指数も前月の50.0から55.4へと5.4ポイント上昇した。欧州中央銀行(ECB)が3月に金融緩和を一段と拡大したことも消費マインドを刺激している。