ボッシュ―VW排ガス問題で引当金―

自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は4月27日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題に絡んで引当金を計上したことを明らかにした。VWは排ガスの不正制御に用いたソフトウエアをボッシュから調達していたことから、独シュツットガルト検察当局は昨年12月、ほう助容疑でボッシュの捜査を開始しており、同社には将来的に法務コストが発生する懸念がある。

ボッシュは2015年12月期決算で総額6億5,000万ユーロの引当金を計上した。その一部は独禁法上の問題に関するもので、VW排ガス不正問題とは無関係。シュテファン・アーゼンカーシュマウマー財務担当取締役は、法的に敏感な情報であるため排ガス不正に絡む引当金の額は公表できないと語った。

ボッシュが同日発表した15年12月期の売上高は前期比10%増の706億ユーロとなり、過去最高を更新した。ユーロ安で水準が押し上げられており、為替の効果を除いた実質の増収幅は3.8%だった。営業利益(EBIT)は24%増の46億ユーロで、売上高営業利益率は前期の5.8%から6.5%へと上昇した。

16年12月期は売上高で3~5%の増加を見込む。

上部へスクロール