高級車大手の独BMW(ミュンヘン)は2日、電気自動車(EV)「i3」の新モデルを今夏に市場投入すると発表した。航続距離は現行モデル(190キロメートル)の約1.6倍の300キロに拡大しており、同社はこれをてこに需要を掘り起こしたい考えだ。販売価格は明らかにしていない。現行モデルは3万4,950ユーロからとなっている。
現行モデルは2013年の発売で、リチウムイオン電池の定格容量は60アンペア時(Ah)。新モデルではこれが94Ahに拡大しており、走行距離が拡大する。エアコンを使用したり強風下でも最大200キロの走行が可能という。
時速0キロから同100キロへの加速に要する時間は7.3秒で、現行モデルより0.1秒長くなった。ただ、モーターとタイヤ性能の改善により、走行100キロメートル当たりの消費電力は現行モデルの12.9キロワット時(kWh)から12.6kWhへと減少している。
BMWは現行モデルと並行して新モデルを販売していく。また、新モデルでもレンジエクステンダーを投入する考え。レンジエクステンダーはEVモデルに比べて航続距離が150キロ長い。