鉄道設備業界、受注記録更新 サービスの重要性高まる

独鉄道設備業界団体VDBが4月26日発表した独業界の2015年の新規受注高は前年比58%増の150億ユーロとなり、13年に記録した過去最高を更新した。フォルカー・シェンク会長は「ドイツの鉄道エンジニアリングに対する需要は世界的に旺盛だ」との見方を示した。

大型受注が多かったことも受注の大幅増につながった。特に独西部のローカル鉄道ライン・ルール・エクスプレス(RRX)から車両82編成と32年間の保守点検サービスを総額17億ユーロで受注したことが大きい。

新規受注を地域別でみると、国内は66%増の78億ユーロ、国外は50%増の72億ユーロだった。

製品分野別では車両(部品・サブシステムを含む)が86%増の119億ユーロ(国内61億ユーロ、国外58億ユーロ)と好調で、全体をけん引した。インフラは横ばいの31億ユーロだった。

業界売上高は123億ユーロで、過去最高となった前年を1.6%下回った。国内が3%減の65億ユーロ、国外が横ばいの58億ユーロ。車両は3.2%減の92億ユーロだった。

近年はサービスの重要性が高まっており、新規受注の27%(40億ユーロ強)を占めた。RRXでは受注額17億ユーロのうち9億ユーロを保守点検が占める。

業界のサービス売上高も13%増の16億ユーロと大きく拡大した。

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