米社がVW提訴、ハイブリッド特許侵害で

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループにハイブリッド技術に関する特許を侵害されたとして、米国企業ペイスが米国際貿易委員会(ITC)に訴えを起こしている。特許侵害がITCによって認定されると、VWグループは当該車両を米国に輸出できなくなる。排ガス不正に続く新たな痛手となりそうだ。VWはメディアの問い合わせに対しコメントを控えている。

ペイスによると、両社は2001年から04年にかけてハイブリッド技術の分野で協働したものの、VWは突然、協力関係を打ち切った。また、ペイスの技術を特許料の支払いなしに無断で利用している。

米国では2010年以降、VWグループの3ブランド(VW、アウディ、ポルシェ)でハイブリッド車が販売されており、総数は約1万9,000台に達する。ペイスはVWグループが特許料の支払いを拒否していることからITCに提訴。VWのハイブリッド車を米国に輸入できなくし、特許料を支払わざるを得ない状況へとVWを追い込む考えだ。

ペイスはハイブリッド技術をめぐってトヨタ自動車を訴えて10年に和解した。現代自動車と起亜自動車に対しては裁判で勝訴。約3,000万ドルの支払いを受けた。フォードとは係争が続いている。

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