自動車部品・産業機器大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は9日、イランの首都テヘランに事業拠点を開設すると発表した。欧米の対イラン制裁解除を受けて同国経済の急速な拡大が見込まれることから、同市場に再参入する。すべての事業分野で進出。年末までに現地従業員数を約50人へと拡大する。
イランは人口およそ8,000万人のうち半数以上が25歳未満と若いうえ、教育水準も高い。また、政府はインフラの近代化に400億ドル以上を投資することを計画しており、ボッシュは市場の将来性が高いと判断した。機械、自動車部品、家電、工具など幅広い分野で売り込みをかけていく。自動車分野では車齢40年以上のトラックが数多く使われており、同社は更新需要が大きいとみている。
ボッシュは中東事業をトルコの統括会社を通して展開している。同地の売上高は昨年19億ユーロ(そのうち約15億ユーロがトルコ)。最近はパキスタン第2の都市ラホールにも事業拠点を開設した。