電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)が4日発表した2016年1-3月期(第2四半期)決算の産業部門の営業利益は21億1,500万ユーロとなり、前年同期比で28%増加した。コスト削減が奏功。火力発電設備などを手がけるパワー&ガス部門や風力発電&再生可能エナジー部門が好調で全体が押し上げられた。売上高は5%増の189億9,600万ユーロ、新規受注高は7%増の222億9,400万ユーロだった。同期の業績が不振だった競合ゼネラル・エレクトリックやABBに差をつけた格好だ。
株主帰属の純利益は63%減の14億4,200万ユーロと大きく落ち込んだ。比較対象の15年1-3月期は家電合弁BSHの持ち分売却(売却益14億ユーロ)、補聴器事業の売却(同16億ユーロ)、病院情報システム事業の売却(2億ユーロ)で水準が押し上げられており、その反動が出た格好だ。
パワー&ガス部門の営業利益は40%増の5億3,500万ユーロに拡大。送電設備部門も同86%増の1億7,200万ユーロと好調だった。風力発電&再生可能エナジー部門は前年同期の赤字(4,400万ユーロ)から1億3,700万ユーロの黒字へと転換した。インダストリー4.0の中核を担うデジタル・ファクトリー部門は6%増の3億6,300万ユーロだった。