化学大手の独バイヤスドルフ(ハンブルク)は4日、接着剤部門テサの業績見通しを引き下げた。アジアで電気製品向けの需要が低迷しているためで、2016年12月期の売上高を従来の「2~4%増」から「微増」に下方修正。売上高営業利益率(EBITベース)も「ほぼ前期水準」から「前期をやや下回る」へと引き下げた。
同日発表したバイヤスドルフの1-3月期(第1四半期)の売上高は前年同期比1.9%減の16億7,300万ユーロに落ち込んだ。これまで低迷していたユーロ相場が上昇したことが大きな減収要因となった。実質の売上高は2.4%増加した。
売上高(名目)を部門別でみると、「ニベア」ブランドなどを抱える主力のコスメティック用品部門は14億1,100万ユーロで、1.1%減少した。北米が4.7%減、南米が13.3%減と足を強く引っ張った。
テサは5.9%減の2億9,500万ユーロに落ち込んだ。アフリカ・アジア・オーストラリアが23.3%減少したことが響いた。電子部品向け事業は振るわないものの、自動車向け事業は好調という。