アリペイ―ドイツ進出、中国人観光客はスマホ決済が可能に―

中国のモバイル決済最大手アリペイ(支付宝)は2日、独決済サービス大手コンカルディス(Concardis)と提携合意したと発表した。コンカルディスの決済端末を利用するドイツの小売店やホテル、飲食店で中国人観光客が簡単に支払いを行えるようにする。アリペイの国際事業統括責任者は『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に、近い将来ドイツ人にもサービスを提供する考えを示した。

アリペイは利用者数が4億5,000万人。中国市場シェアはオンライン決済で50%強、モバイル決済では80%に上る。1日当たりの決済件数は1億5,000万件で、その80%をモバイルが占める。

コンカルディスは独最大のクレジットカード加盟店管理会社(アクワイアラー)で、顧客数は11万社、設置個所は21万カ所に上る。ドイツを訪問するアリペイの中国人利用者は今後、コンカルディスと契約する小売店などでスマートフォンをかざすだけで支払いを行えるようになる。

ドイツを訪問する中国人は急速に増えており、2014年には04年の2.5倍強の200万人強に拡大した。ドイツでの1人当たりの支出額も5,200ドルと大きく、小売店は中国人観光客の取り込みに注力している。

アリペイはアプリで決済サービスのほか、ショッピング情報も提供する。ドイツの小売店は中国人観光客向けに広告を行うことができるようになる。

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