独自動車大手ダイムラーの商用車部門ダイムラー・トラックは7日、北米でレイオフ(一時解雇)を実施すると発表した。現地需要の低迷を受けた措置で、米国とメキシコの4工場で働く計1,240人が対象となる。業績回復時の人員採用の際は優先的に再雇用する。
レイオフの規模が最も大きいのはノースカロライナ州のマウント・ホーリー工場で、約600人を解雇する。同ガストニア工場は200人、オレゴン州ポートランド工場は170人、メキシコのサンチャゴ工場は270人。
北米の大型トラック市場規模は昨年大きく拡大したものの、今年は15%減の42万5,000台と大幅に縮小する見通し。ブラジル、インドネスア、トルコ市場の見通しも悪く、ダイムラー・トラックは先月、2016年の業績予測を下方修正した。販売台数が前年の50万2,500台から大幅に減少し、営業利益も過去最高となった前年(27億ユーロ)を10%以上、下回るとみている。