BASF―北米の巨額投資計画、決定先送りに―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は6日、プロピレンの巨大生産施設を米テキサス州フリーポートに建設する計画の最終決定を見合わせると発表した。原油価格の急落と経済の先行き不透明感を受けた措置。建設に踏み切れば、投資規模は10億ユーロを超え、個別の投資では同社史上最大となる。

BASFは2014年、自動車用塗料や洗剤、高分子吸収材の原料となるプロピレンの巨大生産施設を米国のメキシコ湾岸地域に建設する計画を明らかにした。原料にはシェールガスから得られるメタンガスを利用することになっている。

14年当時は原油価格が高騰するとともに、シェール革命で米国の天然ガス価格が低下していた。だがその後、原油価格が大幅に下がったため、計画通りに工場を設置するメリットが低下している。

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