エルゴ―収益力強化へ―

ミュンヘン再保険の元受子会社エルゴ(デュッセルドルフ)は1日、新しい事業戦略を発表した。低金利やデジタル化の進展に対応して組織・事業を再編する考えで、総額10億ユーロを投資。2020年までにコストを年5億4,000万ユーロ圧縮する計画だ。

販売網をスリム化する方針で、ドイツ国内の18拠点を閉鎖。販売組織の無駄を省き管理コストを圧縮する。これに伴い計1万4,300人いる国内従業員のうち1,800人を整理する。

ダイレクト保険分野では顧客との接点を100%インターネットに絞り込んだ子会社を来年に立ち上げる考え。まずは自動車保険から販売を開始する。

低金利の直撃を受ける生保事業では顧客が運用リスクを引き受けるファンド型商品の販売に特化し、長期の利回りを保証する従来型商品の新規販売からは全面的に撤退する。また、運用実績を引き上げるためにミュンヘン再保険グループの資産管理会社MEAGとの関係を緊密化する。

国外事業の強化も進める考えで、買収も視野に入れている。

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