ドイツに違法に持ち込まれる偽造医薬品が急速に増加している。税関が昨年押収した偽造錠剤は約390万錠で、前年のおよそ4倍に拡大した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
偽造医薬品の大半はアジアないし東欧で生産されている。数年前まではED(勃起不全)治療薬「バイアグラ」や育毛剤がほとんどだったが、最近はアレルギー薬や心臓病治療薬、ワクチンなど偽造対象があらゆる分野の医薬品に広がっている。3Dプリンターを用いて正規の製品とほとんど見分けがつかない包装を模造できるようになったことが背景にある。
こうした偽造医薬品はインターネットで大量に販売されている。税関関係者は「医薬品をネットで購入する際は信頼のおける販売事業者を利用するよう」注意を促している。