ドイツの捜査当局は2日、西部の大都市デュッセルドルフでのテロを計画していたとして、シリア人容疑者4人のうち3人を逮捕した。残り1人は仏当局が逮捕済み。容疑者はイスラムテロ組織「イスラム国(IS)」のメンバーで、そのうち2人は上層部の指令を受け昨年、いわゆる「バルカンルート」の難民に紛れてドイツに入国していた。
容疑者グループはデュッセルドルフの旧市街でテロを行う計画だった。まず2人がハインリッヒ・ハイネ大通りで自爆テロを実行。その後、別の2人が銃と爆発物で通行人を無差別に殺傷することになっていた。
犯行計画は容疑者の1人が2月1日、仏捜査当局に自ら出頭して自白したため、明らかになった。自首した理由は明らかにされていない。
フランスではサッカー欧州選手権(ユーロ2016)が10日に開幕する。米国務省はテロの標的になる恐れがあるとして注意を促している。独連邦検察庁によると、デュッセルドルフのテロ計画はユーロ2016と無関係という。
昨年11月に起きたパリ同時多発テロ事件でも犯人の一部はバルカンルートを利用して移動していた。捜査当局は難民に紛れて欧州入りしたテロリストが他にもいるとみている。