フェストアルピーネ―米工場、操業開始後のフル稼働確実に―

鉄鋼大手の墺フェストアリピーネ(リンツ)は13日、米同業ビッグ・リバー・スチールから製鋼原料HBI(ホット・ブリケット・アイアン)を受注したと発表した。米メキシコ湾岸のコーパスクリスティに建設中のHBI工場で生産して供給する。同工場ではすでに自社と他のメーカー向けにHBIを製造することが決まっており、今回の受注獲得により操業開始後のフル稼働が確実となった。

ビッグ・リバー・スチールがアーカンソー州に建設中の平鋼工場向けに来年からHBIを年最大24万トン供給する。取引金額は明らかにしていない。

フェストアルピーネはエネルギー、物流コストが欧州に比べて大幅に低く鉄鋼需要も旺盛な北米での事業強化に向けて、コーパスクリスティにHBI工場を建設している。生産能力は約200万トンで、そのうち60%を鉄鋼メーカーなど外部の企業の販売。残り40%はオーストリア本国のリンツ、ドナヴィッツにある自社工場に輸送して加工する。

コーパスクリスティのHBI工場は今夏中に試運転を開始する。工場併設の港湾施設は今年4月に稼働。すでに鉱石ペレット10万トンがブラジルから輸送されている。

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