ドイツのアレクサンダー・ドブリント交通相は13日、市街地を対象とする自動運転試験を同国南部のインゴルシュタットで実施することを、同市当局と取り決めたと発表した。交通が複雑な市街地で自動運転試験が行われるのはドイツで初めて。これまでは高速道路に限られていた。
インゴルシュタットは高級車大手アウディの本社所在地。ドブリント交通相は同市以外の都市でも自動運転試験を実施したいとの考えを示した。
同相は昨年9月、アウトバーン(高速道路)A9号線のミュンヘン~ニュルンベルク間を自動運転のテスト区間に設定した。高速道路は一般道と異なり◇対向車線の車両との衝突のリスクがない◇交差点がない◇自転車の走行がなく歩行者もいない――などテストしやすい条件がそろっているためだ。
だが、自動運転を将来、全面的に実現するためには、市街地でも安全に利用できることが実証されなければならないため、今回の取り決めを行った。