生産者物価の下げ幅5カ月ぶりに縮小

ドイツ連邦統計局が20日発表した5月の生産者物価指数(2010年=100)は前年同月比2.7%減の101.7となり、下げ幅は5カ月ぶりに縮小した。同物価の最大の押し下げ要因であるエネルギーのマイナス幅が前月の8.8%から8.0%に縮小したことが大きい。エネルギーを除いたコアベースでは同物価の低下率が0.8%だった。生産者物価指数は2月と3月の各101.2を底に2カ月連続で上昇しており、5月は前月を0.4ポイント上回った。

石油製品の価格は前年同月を15.2%下回った。重油が34.0%、灯油が23.9%の幅でそれぞれ下落。軽油(-13.8%)とガソリン(-11.1%)も2ケタ減となった。天然ガスは12.6%減で、産業向けは17.2%低下した。また電力は4.7%下がり、特別契約顧客向けは0.9%安くなった。

中間財は2.3%低下。金属は8.1%減で、圧延鋼は7.8%下がった。ただ鉄筋は7.6%上昇している(前月比は+22.8%)。非鉄金属は12.3%減、化学基礎原料は5.0%減だった。

非耐久消費財は0.2%落ち込んだ。食料品は1.0%減。バターなど牛乳を原料とする油脂が19.7%減と大幅に低下し、牛乳も6.3%下がった。豚肉は1.5%減。フルーツ・野菜ジュースは5.0%上昇し、砂糖も3.2%高くなった。

耐久消費財はプラス1.3%、投資財はプラス0.6%だった。

生産者物価は前月比では0.4%高くなった。エネルギーが0.7%上昇。エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.2%だった。中間財はプラス0.5%で、耐久消費財と非耐久消費財はそれぞれ0.1%の幅で上昇した。投資財は横ばいだった。

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