スイスの製薬大手ノバルティス(バーゼル)は後発医薬品子会社サンドを通して2020年までにバイオシミラー(バイオ後続品)5製品を市場投入する計画だ。新薬の販売が後発医薬品に押されて振るわないことから、今後の市場拡大が見込まれるバイオシミラーの投入を加速する。報道関係者向けの工場見学会で明らかにした。
リューマチ治療薬「ヒュミラ」「エンブレル」「レミケード」と抗がん剤「リツキサン」「ニューラスタ」のバイオシミラーを市場投入する。5製品の売上高は昨年、合わせて440億ドルに達しており、新薬よりも価格の低いバイオシミラーを販売すれば大きな需要を確保できるとみられる。
新薬の世界売上トップテンのうちバイオ医薬品は8製品を占めた。その半分以上は今後数年で特許が切れることから、後発薬メーカーなどはバイオシミラー発売の準備を進めている。