独銀最大手のドイツ銀行(フランクフルト)はアジアで富裕層向けの資産管理事業を強化する考えだ。競合が同地の資産管理市場から相次ぎ撤退したことを受けて、大きなチャンスが到来したと判断したため。アジア・太平洋市場で資産管理事業を統括するラヴィ・ラジュ氏がロイター通信主催のカンファレンス(シンガポール)で14日、明らかにした。
ドイツ銀はこれまでアジアで主に資産2,000万ドル超の富裕層を対象に資産管理事業を展開してきた。同地で管理する顧客資産の総額は昨年660億ドルで、8位に付けている。
今後は資産500万~2,000万ドルの層も開拓していく考えで、1年~1年半後をめどにシンガポールと香港拠点の人員を拡大。香港では資産運用コンサルタント25人を新規採用し、富裕な中国人顧客を獲得していく。