CO2を原料に発泡体を生産、量産工場をコベストロが開設

二酸化炭素(CO2)を原料に用いて発泡体成分を作る量産施設を、化学大手の独コベストロが17日に開設した。石油の代わりにCO2を用いることから石油資源の節約につながるとともに、地球温暖化の防止にも寄与できる。

デュッセルドルフに隣接するドルマーゲンに工場を建設した。ポリウレタンフォーム用のポリオールを生産する。年産能力は5,000トンで、投資額は約1,500万ユーロ。CO2は隣接する他メーカーの工場で発生するものを利用する。ポリオールの成分の20%はCO2に由来することから、その分だけ石油の利用を削減できる。

当初はマットレスや家具で利用するポリウレタンフォーム用のポロオールを生産する。品質は石油を用いた従来型の製品と同一という。需要があれば生産規模を大幅に拡大する考えだ。

同ポリオールの生産に用いる触媒はアーヘンCAT触媒センターと共同で発見した。将来はCO2を用いて発泡体以外の様々な樹脂を生産することも視野に入れている。

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