製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は7月27日の決算発表で2016年12月期の業績見通しを引き上げた。比較的新しい特許薬の販売好調を受けて上半期決算が予想を上回ったためで、営業利益(EBITDA、特別要因を除く)の伸び率を従来予測の「1ケタ台半ば」から「1ケタ台後半」へと上方修正。調整済みベースの一株利益についても増加率を「1ケタ台半ば」から「1ケタ台半ば~後半」へと引き上げた。売上高については470億ユーロから460億~470億ユーロへと引き下げた。
16年4-6月期(第2四半期)のEBITDA(同)は30億5,400万ユーロで、前年同期を5.7%上回った。主力の特許薬部門が13.3%増の13億5,200万ユーロと大きく拡大。法的に分離した樹脂子会社コベストロも7.3%の増益となった。農業化学部門は市場低迷が響いて8.2%減の6億6300万ユーロと振るわなかった。
売上高は118億3,300万ユーロで、1.4%減少した。特許薬を除くすべての部門が減収となった。純利益は13億8,000万ユーロで、18.6%増加した。