フランクフルト空港の運営会社フラポートは7月31日、露サンクトペテルブルクのプルコヴォ空港を運営する企業連合(タリタ・トレーディング)の資本10.5%をカタール投資庁(QIA)に売却し、出資比率を25%に引き下げると発表した。QIAの資本参加により同空港の今後の課題に対応できる体制を整える。売却手続きは年内に終了する見通しで、フラポートは3,000万~4,000万ユーロの含み益を見込む。
タリタはフラポートを中心とする企業連合で、完全子会社ノーザン・キャピタル・ゲートウェイを通してプルコヴォ空港の運営権を2010年に取得した。期間は30年。これまでに新ターミナルを開設したほか、旧ターミナルを改修。空港利用者数は840万人から1,350万人(15年)に拡大した。欧米のロシア制裁で利用者数はこのところ減少しているものの、フラポートは将来の見通しを明るいとしている。
QIAは他の出資者からもタリタの資本を譲り受け、出資比率を24.99%とする予定。