電機業界の6月受注5.6%減に、ユーロ圏外の不振響く

独電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独業界の6月の新規受注高は前年同月比で5.6%落ち込んだ。ユーロ圏外の受注が23.9%減と大幅に縮小したことが響いた格好。比較対象の2015年6月はユーロ圏外で大型受注が多かったことから、その反動が出たという。ユーロ圏(ドイツを除く)は0.3%増、ドイツ国内は11.7%増だった。

1~6月の新規受注高は前年同期比1.2%減だった。ユーロ圏外が5.4%後退。ユーロ圏と国内はそれぞれ1.3%、1.2%増加した。

6月の業界生産高は前年同月比で実質2.9%増加。1~6月も前年同期を同2.2%上回った。業界企業を対象とする7月のアンケート調査では「今後3カ月間に生産高を増やす」との回答が28%に達し、「減らす」の5%を大きく上回った。

6月の業界売上高は158億ユーロで、前年同月を0.2%下回った。ユーロ圏が4.9%減の30億ユーロに縮小。国内も1.3%減の75億ユーロに落ち込んだ。ユーロ圏外は4.7%増の53億ユーロと好調だった。

1~6月の売上高は前年同期比2.1%増の869億ユーロに拡大した。内訳は国内が3.4%増の422億ユーロ、ユーロ圏が1.3%増の165億ユーロ、ユーロ圏外が0.8%増の282億ユーロだった。

7月の業界景況感はこれまでに引き続き改善した。英国の欧州連合(EU)離脱決定はこれまでのところ影響をもたらしていない。

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