石油化学分野の生産能力増強に向けたイランの国家プロジェクトにBASFやリンデなどのドイツ企業が参加するもようだ。経済紙『ハンデルスブラット(HB)』がイラン国営石油化学(NPC)のマルジア・シャーデー社長や消息筋の情報として8日、報じたもので、交渉は1年以内にまとまる見通しという。
イランは石油化学の生産能力を今後10年で現在の年6,000万トンから1億6,000万トンに拡大し、ペルシャ湾最大の基礎化学品サプライヤーになることを目指している。実現には総額700億ドルの巨大な資本が必要なことから、NPCはドイツなど国外企業の投資で賄う考え。投資を行う企業には原料を最大30%引きで提供する。
HB紙によると、BASFはペルシャ湾に面したイラン南西部のブーシェフルに40億ドルを投じて石化プラントを建設する考え。リンデも三井物産と組んで10億ドル規模の投資を行う計画のようだ。