無人機(ドローン)が旅客機に異常接近する事件が4日、ドイツ南部のミュンヘンで起きた。旅客機には乗客・乗員114人が搭乗しており、衝突していれば大惨事になっていた可能性がある。ドローンの利用は急速に拡大すると予想されており、アレクサンダー・ドブリント交通相は規制を強化する考えだ。
フランクフルト発のエアバス機がミュンヘン空港への着陸態勢に入っていた上空1,700メートルでドローンが10メートルの至近距離まで接近した。ドローンは直径およそ50センチで、エンジンやコックピットに衝突していれば墜落事故に発展した可能性がある。警察は犯人の捜査に乗り出した。
現行法では重量5キロ以下の操縦型ドローンであれば、当局の許可なしに利用できる。ただし、空港や官庁、病院、原発の周辺では飛行が禁じられている。
ドブリント交通相は、ドローンにナンバープレート制度を導入し、持ち主を特定できるようにする考えだ。高度100メートル以上での飛行を原則禁止とすることも検討している。