ドイツ連邦統計局が30日発表した7月の輸入物価指数は前年同月比3.8%減となり、下落幅は3カ月連続で縮小した。エネルギーの下落率が鈍化していることが大きい。エネルギーを除いた輸入物価の変動率はマイナス1.9%だった。
エネルギー価格は19.4%低下した。石油製品が23.1%、原油が21.2%の幅で下落。天然ガス(-14.8%)と石炭(-14.4%)も2ケタ台の低下となった。電力は下げ幅が前月の0.5%から8.1%へと大きく膨らんだ。
鉱石では非鉄金属鉱石の下落幅が前月の15.1%から7.0%に縮小。前月に1.4%増となった鉄鉱石は2.7%落ち込んだ。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は3.7%減だった。
非鉄金属は低下幅が前月の11.6%から4.9%に縮小した。主要製品の下落幅はアルミニウム・アルミ合金が16.1%(前月21.2%)、粗ニッケルが13.3%(26.4%)、銅板・粗銅が12.4%(19.4%)だった。
食品関係では穀物が9.9%低下。牛乳・乳製品と牛肉もそれぞれ5.8%、4.2%落ち込んだ。豚肉は14.7%上昇し、コーヒー生豆も4.0%高くなった。
リグニン・セルロースは10.4%減と大きく下落した。
輸入物価指数は前月比では0.1%増となり3カ月連続で上昇した。エネルギーはマイナス2.2%で、エネルギーを除いた輸入物価の上げ幅は0.3%だった。銑鉄・鉄鋼・鉄合金と非鉄金属はそれぞれ1.8%、3.9%上昇。粗ニッケルは上げ幅が12.5%に達した。
7月の輸出物価指数は前年同月比1.2%減となり、7カ月連続で1年前の水準を下回った。前月比は0.2%増だった。